副業詐欺の返金を弁護士に頼む費用|着手金・報酬金と法テラス

この記事の結論

  • 弁護士費用は主に、依頼したときに払う「着手金」、解決したときに払う「報酬金」、印紙代や郵便代などの「実費」に分かれます。金額は事務所ごとに決めていて、決まった定価はありません(日本弁護士連合会の説明)。
  • 被害額より費用が高くなる「費用倒れ」に注意してください。相手の名前・住所・振込先口座が分かっているか、相手に払えるお金があるかで、取り戻せる見込みは大きく変わります。依頼前に総額の見積りをもらいましょう。
  • 請求額が140万円以下なら、法務大臣の認定を受けた司法書士も簡易裁判所の手続きを代理できます。弁護士・司法書士ではない「返金代行業者」が報酬をとって交渉することは、弁護士法72条に反するおそれがあります。

最終更新日: 2026-10-24

副業の教材やサポート代を払った後に詐欺だと気づき、弁護士に返金を頼みたいけれど、いくらかかるのか分からない。そうした不安に答えるため、費用の仕組みと、依頼先を選ぶときの確認点を、日本弁護士連合会の説明と弁護士法・司法書士法・総合法律支援法の条文から整理しました(2026年10月24日確認)。

弁護士費用の種類

費用払う時期中身
法律相談料相談のとき相談の時間に応じた費用。初回無料の事務所もある
着手金依頼したとき結果にかかわらず返ってこない。報酬金の前払いではない
報酬金解決したとき成功の度合いに応じて払う。まったく取り戻せなかった場合は払わない
実費・日当その都度裁判所に納める印紙代・郵便切手代、記録の写しの費用、出張の交通費など

日本弁護士連合会は、弁護士の費用は個々の弁護士が基準を定めるもので「標準小売価格というようなものはありません」と説明しています。依頼するときは、総額でどのくらいかかるのかを確かめるよう勧めています(日本弁護士連合会「弁護士費用(報酬)とは」)。「成功報酬だけ」「着手金無料」とうたう事務所もありますが、その場合も報酬金の割合や実費の扱いを書面で確かめてください。

費用倒れを避けるために確かめること

確かめること理由
相手の名前・住所・会社の所在地が分かるか分からないと請求や裁判の相手を決められない。調べる費用が別にかかることもある
振込先が国内の銀行口座か国内の口座なら取引停止(口座凍結)や、残ったお金の分配につながることがある
払ったのが現金振込かカードかカードの分割・リボ払いなら、カード会社への支払いを止められる場合がある(副業詐欺をクレジットカードで払った)
相手が実在する事業者として営業を続けているか連絡が取れず財産が無い相手からは、判決をとっても回収できないことがある

弁護士に頼む前に、消費生活センター(188)で取消しやクーリング・オフの見込みを聞いておくと、依頼するかどうかを決めやすくなります。窓口の使い分けは副業詐欺はどこに相談?相談窓口一覧にあります。

140万円以下なら認定司法書士も代理できる

司法書士のうち、研修を修了して法務大臣の認定を受けた人は、簡易裁判所での訴訟や和解などを代理できます(司法書士法3条1項6号・2項、e-Gov法令検索「司法書士法」)。対象は請求額が140万円を超えないものです(裁判所法33条1項1号の額)。それより大きい請求や地方裁判所の手続きは、弁護士に頼むことになります。

「返金代行業者」に頼む前に

弁護士法72条は、弁護士(弁護士法人)でない者が、報酬を得る目的で法律事件について代理・和解などの法律事務を扱うことを業とするのを禁じています(e-Gov法令検索「弁護士法」)。「返金を代わりに交渉する」「必ず取り戻せる」と勧誘してくる業者が、弁護士でも司法書士でもない場合は、この禁止にふれるおそれがあります。被害の後に「返金できる」と近づいてくる話は二次被害の入口になりやすいので、相手の資格を日本弁護士連合会や司法書士会の名簿で確かめてください。選び方は返金可否を断定しない相談先の選び方にもまとめています。

費用を払えないときは法テラス

日本司法支援センター(法テラス)は、収入や資産が少なく弁護士費用を払えない人のために、民事裁判などの準備・追行に必要な代理人の報酬と実費を立て替える業務をしています(総合法律支援法30条1項2号、e-Gov法令検索)。立替えなので、後で法テラスに返していくお金です。使えるかどうかは、収入や資産の基準などで判断されます。問い合わせは法テラスのサポートダイヤル(0570-078374)へ。

相談の前にそろえるもの

  • 申込みのページ、広告、勧誘したアカウントの画面。
  • 契約書・利用規約、申込み確認メール、支払いの明細(振込先の口座名・カードの利用明細)。
  • LINEやSNSでのやり取り。いつ、何と言われて払ったかの時系列メモ。

整理のしかたは副業トラブルで相談前に残す情報にあります。

よくある質問

副業詐欺の弁護士費用の相場はいくらですか?

弁護士費用は事務所ごとに決めていて、定価はありません。被害額、相手が特定できているか、裁判まで進むかで変わるため、依頼前に着手金・報酬金・実費の総額の見積りを書面でもらって比べてください。

成功報酬だけの弁護士なら損はしませんか?

着手金が無くても、実費や事務手数料がかかることがあります。報酬金の割合と、何をもって成功とするか(交渉で一部返ってきた場合など)を、契約の前に確かめてください。

弁護士に頼めば必ず返金されますか?

必ずではありません。相手が分からない、財産が無い、海外にいるといった場合は回収が難しくなります。「必ず取り戻せる」と約束する相手には注意してください。

本記事は一般的な情報提供で、個別の事案で返金が認められるか、費用がいくらになるかを判断するものではありません。

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