この記事の結論
- 警察への相談窓口は複数あります。緊急性が低い相談は警察相談専用電話 #9110、インターネットが絡む事案は各都道府県警察のサイバー事案の相談窓口が入口です。
- 相談と被害届は別のものです。被害届が受理されるかは、事実関係と資料の整い方によって判断されます。
- 契約や返金の問題は警察ではなく消費生活センター(消費者ホットライン 188)が扱います。両方に相談することもできます。
「副業で高額な費用を払ったが仕事が来ない」「解約に応じてもらえない」といった相談のなかには、警察への相談を検討する段階のものがあります。ここでは、警察に相談する場合の窓口と流れ、用意しておく資料を整理します。
副業詐欺を相談できる警察の窓口と消費生活センター
| 窓口 | 使う場面 | 入口 |
|---|---|---|
| 警察相談専用電話 #9110 | 緊急性は低いが、犯罪の疑いがあるか相談したい段階 | 警察庁の相談案内 |
| 都道府県警察のサイバー事案の相談窓口 | SNS・チャット・ウェブサイトを介した勧誘や送金 | 警察庁「サイバー事案に関する相談窓口」 |
| 最寄りの警察署 | 被害届の提出を検討する段階 | 居住地または被害が生じた場所を管轄する警察署 |
| 消費生活センター | 契約・返金・解約などの民事のトラブル | 消費者ホットライン 188(消費者庁) |
警察は犯罪の疑いがある事案を扱う機関です。返金交渉そのものを警察が代行するものではないため、返金を目的とする場合は消費生活センターや弁護士への相談を並行して検討します。
警察への相談から被害届までの流れ
- 事実の整理:いつ、どこで、誰から、どのような説明を受け、いくら支払ったかを時系列にします。
- 資料の保存:契約書、決済の記録、広告やLPの画面、勧誘のメッセージを保存します。
- 相談:#9110 またはサイバー事案の相談窓口へ。事案の内容に応じて、担当部署や警察署を案内されます。
- 被害届の検討:相談の結果を踏まえ、被害届の提出を検討します。受理の可否は、事実関係と資料により判断されます。
副業詐欺の被害はどのくらい起きているか
この節は2026年10月23日に一次資料を基に追加した一般情報です。ページ上部の監修表示は、この節の専門家による確認を示すものではありません。
警察庁は令和7年(2025年)から、副業を名目に現金などをだまし取る「副業詐欺」を特殊詐欺の手口として数え始めました。令和7年の認知件数は2,071件、被害額は35.8億円で、特殊詐欺全体の認知件数の7.4%にあたります(警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」)。一方、国民生活センターに寄せられる「情報商材」の相談は2023年度6,256件、2024年度4,163件、2025年度2,623件と減っていますが、情報商材をきっかけに高額なサポート契約を勧誘される事例は続いています(国民生活センター「情報商材」、2026年7月31日更新)。いずれも2026年10月23日確認。
警察が詐欺として扱うのは、お金をだまし取られた被害です。契約の解除や返金の交渉は消費生活センター(188)の担当なので、両方に並行して相談してかまいません。窓口の使い分けは副業詐欺はどこに相談?相談窓口一覧にまとめています。
用意しておく資料
- 契約書・利用規約・特定商取引法に基づく表示の画面
- 支払いの記録(日付・金額・方法・振込先や決済画面)
- 勧誘のやり取り(前後を含む全体。一部の切り抜きは避けます)
- 広告・LP・SNS投稿の画面(後から消えることがあります)
資料の集め方は支払い後に残す証拠、相談先の全体像は副業トラブルの相談窓口一覧で解説しています。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、被害届の受理や返金を保証するものではありません。特定の事業者の違法性を断定するものでもありません。個別の見通しは弁護士または公的な相談窓口にご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 相談すれば必ず被害届を受理してもらえますか。
A. 受理されるかどうかは、事実関係と資料の整い方を踏まえて判断されます。時系列の整理と資料の保存が、相談を進めやすくします。
Q2. 警察に相談すれば返金されますか。
A. 警察は犯罪の疑いがある事案を扱う機関であり、返金交渉を代行するものではありません。返金については消費生活センターや弁護士への相談を並行して検討してください。
Q3. 相手が海外の事業者でも相談できますか。
A. 相談は可能です。あわせて、越境取引に関する相談窓口や消費生活センターの利用も検討してください。送金先や決済事業者の記録は必ず保存しておいてください。
