スマホを契約して渡すだけの副業は違法|携帯電話不正利用防止法

この記事の結論

  • 「自分の名義でスマホやSIMを契約して渡すだけ」の副業は、簡単な作業ではなく犯罪の入口です。京都府警察は、他人に渡す目的で携帯電話を契約することを詐欺、通話できる携帯電話やSIM(eSIM)を有償で他人に渡すことを携帯電話不正利用防止法の違反として注意しています。
  • 携帯電話不正利用防止法は、親族などを除き、通信会社の承諾なく携帯電話やSIMを他人に渡すことを禁じ、業として有償で渡した人には2年以下の拘禁刑などの罰則を定めています(7条・20条)。
  • 渡してしまったら、すぐに通信会社へ連絡して回線を止め、警察(#9110)に相談してください。渡した端末は詐欺などに使われ、あなたの名義が捜査の対象になります。

最終更新日: 2026-10-24

SNSの求人や知人の紹介で「携帯を2台契約して渡すだけで3万円」「SIMカードを送ってくれれば報酬」と持ちかけられる例があります。名義を貸すだけと思っても、渡したスマホは特殊詐欺の電話やSNSのアカウント作成に使われることがあり、契約したあなた自身が罪に問われるおそれがあります。ここでは携帯電話不正利用防止法(正式名は「携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律」)と、京都府警察の注意喚起(PDF)をもとに整理しました(2026年10月24日確認)。

どんな行為が罪に問われるか

行為問われ得る罪根拠
他人に渡す目的を隠して携帯電話を契約する詐欺罪(10年以下の拘禁刑)刑法246条。京都府警察は「詐欺」として例示
自分名義の通話できる携帯電話・SIMを、通信会社の承諾なく有償で渡す携帯電話不正利用防止法違反7条1項(承諾が必要)。業として有償で渡すと2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、または両方(20条)
自分が契約者ではない携帯電話を他人に渡す50万円以下の罰金(業として行えば2年以下の拘禁刑など)21条
こうした譲渡の相手になるよう人を勧誘・広告する50万円以下の罰金23条

罰則の条文はe-Gov法令検索、詐欺罪は刑法246条で確認できます。京都府警察の資料は「正当な理由なく行った場合は罪に問われる可能性がある」としています。

「副業」として持ちかけられる言い方

  • 「スマホを契約して送るだけ」「契約したSIMの番号を教えるだけ」
  • 「端末代は会社が払うので負担なし」「解約すれば問題ない」
  • 「荷物を受け取るだけ」と言われ、本人確認書類の写真を送らされ、知らないうちに契約に使われる

報酬の受取りや手続きのために本人確認書類の写真を求められたら、その時点で止めてください。荷物の受取りを装う手口は大学生の副業詐欺の手口と対策の「荷受代行でスマホを契約された」の節にあります。口座を貸してと言われた場合は副業で口座を貸してと言われたを見てください。

渡してしまったときにすること

順番すること
1契約した通信会社に連絡し、回線の利用停止と解約の手続きを相談する
2相手とのやり取り(求人の投稿・LINE・送付先の住所・振込の記録)を消さずに残す
3警察相談専用電話(#9110)か最寄りの警察署に、渡した経緯を正直に伝える
4本人確認書類を送ってしまった場合は、他の契約や口座の開設に使われていないか確認する

通信会社への端末代や利用料の請求は、契約者であるあなたに来ます。相手が「払う」と言っていても、契約上の支払い義務は残ります。警察への相談の流れは副業詐欺を警察に相談する流れにまとめています。

よくある質問

家族にスマホを渡すのも違法ですか?

携帯電話不正利用防止法7条は、親族や生計を同じくする人に渡す場合を、通信会社の承諾が必要な場合から除いています。報酬目的で知らない人に渡すこととは扱いが違います。

1台だけ渡して、報酬もまだもらっていません。それでも問題になりますか?

他人に渡す目的を隠して契約したこと自体が詐欺にあたると警察は注意しています。台数や報酬の有無にかかわらず、すぐに通信会社と警察に相談してください。

友だちがこのバイトをしているようです。

やめるよう伝え、警察相談専用電話(#9110)に相談するよう勧めてください。京都府警察の資料も、友人を守るために警察署や#9110への相談を呼びかけています。

本記事は一般的な情報提供で、個別の行為が罪にあたるかを判断するものではありません。

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